完全ツーオペならではの子育てとメンタルヘルスの葛藤

実家のサポートもなく
夫婦二人だけで家事・育児・仕事を回す
完全ツーオペ。

頼れる助けが身近にいない状況は
忙しさがそのまま疲労とストレスに直結し
メンタル面の負荷が
限界値を超えることも
少なくありません。

前の記事でも書きましたが
僕はその延長で適応障害になりました。

知り合いも子どもが生まれて
虐待やノイローゼは他人事じゃなくて
すぐそこにある
と実感したと言っていました。

ベビーシッターや
外部のサービスを頼ればいいじゃない。

と思ったのですが
いざ頼むとなると
コストや不安が無視できず
わが家は利用できませんでした。

僕の仕事の特性で
急に現場が入るため
利用しにくい
という事情もあります。

息抜きの時間が取れず
子どもの急な体調不良に対応しながら
仕事をこなすのは
想像するより数倍大変です。

頭で家事育児は分担すれば大丈夫
と理解していても
余裕がなくなるとお互いに
すぐイライラしてしまいます。

この記事では
完全ツーオペ特有の厳しさを掘り下げ
少しでも負担を軽減するために
わが家が取り入れてきた工夫をご紹介します。

完全ツーオペのなにがキツいのか

実家の助けを得られない

子どもの発熱や体調不良が続くとき
親戚や実家に頼れず
すべてを夫婦だけで
対応しなければならない重圧が
ずっとかかっています。

特に子どもが小さいときは
夜中の急な介抱
突発的な怪我
病院への付き添い
夜泣き
に二人だけで対処するので
大人の睡眠が断片化し
慢性的な寝不足から体力が回復しないのはキツかったです。

息抜きの時間が取れない

朝から夕方まで
子どもの世話と家事を交互にしながら
合間で仕事をする
マルチタスクが基本の日々。

自分の時間は
子どもが寝静まった夜遅くにしか取れず
そこ満喫したいけど
早く寝ないと回復できない
というジレンマ。

仕事に直結する子どもの急な病気

保育園や学校からの呼び出しに対応すると
関係者を巻き込んだスケジュール調整
一人だけ早退させてもらう
場合によっては謝罪
ストレスフルなタスクが発生します。

フリーランスでは
病欠一つで
翌月の収入や契約関係にまで
影響を及ぼすリスクがあります。

余裕がなくなるとお互いにイライラ

疲労がピークに達すると
普段は気にならない
簡単な家事のやり方や言葉のニュアンスまで
お互いが攻撃的に受け止めてしまうことがあります。

感謝しなくちゃ
と頭では分かっていても
忙殺されると
ありがとうの声かけすら忘れてしまい
相手の存在を軽視してしまう
ことがままありました。

どう対処したか

対面で予定共有

毎週、仕事の予定を
ホワイトボードで共有しました。

例えば
「今日は14時在宅切り替え可能」
「決定ではないけど
ここに仕事が入る可能性がある」など。

アプリではなく
週ごとに一緒に見ながら
確認するようにしました。

うちの場合、アプリに入れると
やり切った感を持ってしまって
お互いの予定をちゃんと確認せず
え?アプリ入れたけど?
というすれ違いの元に
なってしまいました。

このすれ違いのイライラ半端ないので
アプリも使いつつ
アナログで確認するのが
抜け漏れがなくなってよかったです。

仕事はデジタルで管理している分
プライベートで気が抜けるのを許しつつ
家族の予定として話をするのがよかったです。

息抜きしたい、とはっきり言う

息抜きしたいなー
させてくれないかなー
という期待は禁物です。

なぜならその気持ちは
パートナーも持っているから。

期待して相手が汲むのを待っているのは
コミュニケーションとして不健全なので
キツいときははっきりキツいと言う。

言わないのは甘え
というかコミュニケーションの怠慢です。

休ませてほしい、と言って
いいよ、と直接やりとりすると
感謝の気持ちのきっかけも得られます。

ダメだ、と言うのなら
ダメじゃないところまで
一緒にがんばるのです。

ちなみに、甘えてしまって
最初言ってたより長く息抜きすると
空気が悪化するので要注意です。

うちはお互いに何回かやって
これやるとヤバい、という気づきを得て
やめました。

やめなかったら
ホントにヤバかったと思うので
家族といえど甘えずに
言ったことは守りましょう。

夜は話す

なんでもいいので
夜は話をしました。

忙しいと
自分の時間は
夜しか取れないので
それぞれ好きなことをやっていたのですが
会話が減ってしまったことが
各方面に細かく細かく
悪影響を及ぼしていたので
その解消のために
寝る前の30分ほど
お互い好きなことをしながら話をしました。

愚痴でも、ニュースでも
保育園や学校の事でも
なんでもいいです。
盛り上げなくてもいいです。

話をすると
パートナーの存在を再認識できるので
関係のメンテナンスになりました。

感謝する

これ、よく聞きますよね。
感謝の気持ちを持て、とかなんとか。
でもホント、究極コレです。

余裕がなくなると忘れがちですが
パートナーはいちばん身近な
大切な人のはずです。

僕は、家族を持てたこと
一緒に経験したこと
シンプルによくしてくれたこと
支えになってくれたこと
なんかを思い出しました。

それらがなければ
今の自分は存在しないのだ
ということを思い直しました。

すると感謝せざるを得ませんでした。
実際にあったことは
事実として残ってますから。

正直今でもイライラすることもあります。
僕自身直さないといけないことがありつつ
相手の抜け漏れ言動にピキッとします。

そんなときは
相手も全く同じだと考えます。

相手も、この感情を抱きながら
自分を許してくれている。
それがなければ、たちまち
今の生活は消え去ってしまう。

生活に含まれるのは
今ある全てです。

子どもとの時間も
日々の張り合いも
今に至るまであった
いい思い出も。

パートナーに感謝することは
そのまま家族を守ることになるのだと思います。

まとめ

完全ツーオペは
外部のサポートがない分
自分たちであらゆる負担を抱え込みがちです。

その結果
慢性的な疲労・ストレス・イライラが蓄積し
気づかないうちに
精神的な限界を迎えることもあります。

わが家の場合は僕でしたが
パートナーが
適応障害やうつになるのは
ツーオペだと死活問題だと思います。

うちはそれでもなんとか
立て直しに取り組めているだけ
運がいいのだと思います。

重要なのは
抱え込みすぎない仕組みを
先に用意しておくこと。

わが家はこうだった
という話に過ぎませんが
完全ツーオペならではの負荷を軽減し
夫婦それぞれ
そして家族全体の
メンタルヘルスを守る一助になれば
幸いです。

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